授業参観で思ったこと(誤解される子どもたち)

先日久しぶりにおまめくんの授業の様子を見る事ができました。
支援級での算数の授業。

「べつべつに いっしょに」という文章問題をやっていました。

授業が始まる前、「ワクワク」した表情のおまめくん。
まずは最初に文章問題が出てきて、それを解きました。

1つ30円のみかんが6個と、1本70円のジュースが6本あります。
全部で何円になるでしょう。

これをみかん全部とジュース全部の値段を足して考えたおまめくん。
先生が、「では、違う方法も考えてみよう」と言ったら、すぐに「分かりました〜」と言って、
みかん一個とジュース一本を足してそれに6をかける、という方法で解いたおまめくん。
この方法を「いっしょにほうしき べつべつほうしき」と名付ける。

先生が次の問題を出す。

大きいバケツには3Lの水が入り、小さいバケツには2Lの水が入ります。
それぞれ4回運ぶと全部で何リットルの水が運べるでしょう。

この問題を見たとたん、表情がくもる。
先生が自由に解いていいよ、と言ったので、「大きなバケツ2個と小さなバケツ2個で10Lのかたまりを作って」考えようとしたのですが、先生が「さっきの方法でね」と言ってそれを消しゴムで消すよう指示。
この後おまめくんの処理速度が急激に遅くなる。
結局みかんとジュースの時と同じ2種類の式を書くように言われたのですが、後半はフリーズしていました。

この様子を見て先生は、
「がんばりすぎて疲れちゃったんだね」と検討違いのコメントをして、お絵描きタイムとなったのです。

そうか、先生はこの様子でそうとらえるのか。
そしてこの程度のことで処理速度が下がってフリーズしちゃうのか、この子は・・・。
モチベーションが下がる、退屈する、パターン学習を拒否する、言い方はいろいろあると思いますが、ここまで極端な状態になっているとは気づいていませんでした。

これは学校生活において、学習の意欲(モチベーション)を上げることが難しそうだなあということと、理解していない(もしくはやる気がない、学力がない)と誤解されてしまう原因にもなっているのだなあ、と改めて思いました。

前のブログでも何年か前に紹介しましたが、もう一度ご紹介します。
sansuu.jpeg
【算数の天才なのに計算ができない男の子の話】
(アマゾンのレビューもいろいと参考になることが書いてあります)
この本では、計算問題になるとフリーズして出来ない男の子が出てきます。
この子は、タイムを計ったりするとフリーズしてしまうようですが、おまめくんも同様のことがおきます。
(そして、今回の授業参観で思ったのですが、タイムを計るなど以外の状況でも、この状態がおきてしまう、ということが分かりました。)

この本のマックスくんは、救ってくれた先生に出会いましたが、マックスくんが日本の小学校にいたとしたら・・
「もっと計算力を!計算カードを!計算ドリルを!」
と追い立てられ、算数が嫌いになるだけではなく、自己肯定感も下がり、まわりからも落ちこぼれと思われてしまっていたのではないでしょうか。
なにしろ学校の算数の目標が、
「は(はやく)か(かんたんに)せ(せいかくに)」
ですから。

計算ができない(遅い)、九九が覚えられない、という低学年のお子さんを、とにかく追い立てるように表面的に「できる」ようにさせようとする手法では、その子の伸びる芽など簡単につぶされてしまうのではと思います。
親ができることは、その子を「伸ばす」ことではなく、「守る」ことだと思います。(もともと伸びる芽は子ども自身が持っている。)

子どものアンダーアチーブメントの原因は、もしかして授業が簡単で「退屈」なのかもしれないし、単純作業から身を守る「防御反応」なのかもしれないのです。

この理解を学校に求めることは難しくても(小学校の評価は気にしなくてよいと思っているので)、家庭で守ることはできると思います。
その子の反応がどんな理由からきているのか、その子は概念理解ができているか、をよくよく気にかけること。
また、できるだけ知的欲求を満たす場を学校以外で作ること、も大事だなあ。
う〜ん、それにしても、子どもの「ワクワク」が消える瞬間は見たくないものだなあ・・。
自分で考えて書いたものを消しゴムで消させるって、これはしないでほしいな・・・。

などなど・・いろいろなことを考えさせられた参観日でした。






コメント

非公開コメント